FLマスク裁判
【FLMASK(えふえるますく)】
画像にモザイクをつけたりはずしたりするためのソフト。シェアウェア(1,800円)。ブルーのスクリュー状のモザイクが特徴的。作者は自作のシェアウェアの販売サイトからアダルトサイトへリンクを張り、「FLMASKならばモザイクをはずせる」と宣伝。
後に警察に起訴されて社会問題化する。裁判の結果、猥褻図画公然陳列幇助で懲役1年、執行猶予3年の判決。これが世にいうFLマスク裁判です。
たぶん、問題はレトリックで。FLMASKを使うと、ほらトリプルX画像もこのように日本の法律を遵守できます。とか。そういう具合にリンクを張ればよかったのかもしれませんよね。そうしたら、PTAから表彰されていたかもしれないし、実際、もっと儲かったに違いない。
現行の著作権法に疑問を感じていた。その中(現在の法体制の下)で違法にデジタルコンテンツがやり取りされるのは仕方がない。それなのに企業が新たなビジネスモデルを構築せず、警察に取り締まりを任せている。この体制を崩壊させるには…」(by.47氏)
この問題提起までは、かのレッシグ教授と同じです。まったく同じ。で、
「この体制を崩壊させるには、ネット上で著作権法違反をまん延させる必要がある」
このあたりの結論というかレトリックが違うのかなと。レッシグ教授などは同じくらい反骨精神に満ちているのですけれども、クリエイティブ・コモンズとかCODEとかあれこれ考えをめぐらせて本を売っている印税生活者 兼 弁護士 兼 大学教授。高級なネトランといっては失礼かもしれませんが、ビジネスモデルは近い。
今日思ったこと: 物事の真偽やテクノロジーも重要だけど、レトリックも大切なんだ。
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コメント
で、↑のすべてはもう歴史だから興味がなくて、いまいちばん
関心があるのは、47氏を誰がつぎに雇うかという一点です。
たった1人で100万オーダーで独自アプリを普及せしめたので
すから、キャリアとしてはかなり上等でしょう。
三菱マテリアルだとすごい面白いのですが…。
投稿: kentaro | 2004.05.11 00:47